はんこの枠は欠けているのが良い


枠が欠けているだけでなく、字(名前)が枠に接しているのが良いのだそうです。

ボールペンの尻に付いているゴム印のように
枠にひとつの欠けもなく、字(名前)が枠から離されているようなのは最悪なんですよ。
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字(名前)は、自分を象徴しているので、
鉄壁の枠に閉じこめられて、逃げ場がないというのが良くないのです。
祖父に言わせると、出世しないんだそうです。

書道に「篆刻」というものがあります。
木や石などの材料に印を彫り、その印影の美しさを鑑賞するものです。
このとき、枠を故意に欠きます。
もちろん、デザインの意味が強いとは思いますが、
本来は上記のような意味があったのではないでしょうか。


   
  その他編